ヴォー・チョン・ギア アーキテクツ(Vo Trong Nghia Architects)が設計したハノイの「Bat Trang House」と北部ニンビン省の「Vedana Restaurant」が、イギリスのウェブマガジン主催Dezeen Awards 2021の一般投票で受賞をした。
アーバンハウス部門で44%の票を獲得した「Bat Trang House」は、何世紀にもわたる伝統的な陶器で有名なハノイのバッチャン村(Bat Trang)の近くに位置し、穴の開いた赤土のレンガで作られたファサードを持ち、この村の陶器とセラミックの遺産を表現している。
この家を担当した建築スタジオヴォー・チョン・ギア アーキテクツは、伝統的な素材や地元の素材を使用することで有名で、この家にも地元の手作りレンガ4,098個が使われている。
5階建てのこの建物は、1階はセラミック製品のショールームで、上の4階にはキッチン、リビング、5つのベッドルーム、自然の冷却システムとして機能する高架式庭園を備える。
ホスピタリティ・ビルディング部門で65%の票を獲得した「Vedana Restaurant」は、ニンビン省北部のクックフォン(Cuc Phuong)国立公園のリゾート複合施設にある。
竹で作られた3つの丸い屋根が特徴的で、高さは約16メートル、幅は最大で半径18メートルにもなる。
3つの屋根は一見別々の構造に見えるが、36個のユニットで造られた単一構造となっている。
湖に面するこの建物の屋根は、暑くて湿度の高い夏に自然のエアコンとして機能し、水が表面から蒸発するときに空気を冷却する作用がある。
また、3月には中国の権威ある「Yuan Ye Awards」で大賞を受賞している。
この2つの建築を行った建築スタジオヴォー・チョン・ギア アーキテクツ(Vo Trong Nghia Architects)は、2006年に設立され、ホーチミン市とハノイにオフィスを構えるベトナム有数の建築設計事務所。60人を超える国際的な建築家、エンジニア、スタッフが、世界中の文化、住宅、商業プロジェクトに取り組んでいる。自然や地元の素材を使用し常に新たなグリーン建築を探求し続けている。
ディレクターのヴォー・チョン・ギア氏は、東京大学で内藤廣名誉教授から学んでいる。
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