2013年7月より日本からベトナム人に対して数次ビザ (Multiple Visa: 定められた有効期間内であれば、何度でも出入国できる査証のこと) の発行が始まった。しかし、他のアジア諸国と比べると、ベトナムはまだなお、日本への入国が難しい国のひとつだ。(タイとマレーシアでは、日本での短期滞在(15日以内)に際して、ビザが不要となった)
日本滞在のためのビザについて
日本には、留学・研修生以外にもビザがあり、その種類は20以上に及ぶ。
・結婚や長期在住に関するビザ:配偶者(日本人と結婚)、定住者/永住者の配偶者(長期在住をするベトナム人/外国人の配偶者)。
・特別な技能や資格をもつ人のためのビザ:大学教授、スポーツ選手、芸術家など
ビザの取りやすさは、取得する人の国によっても違う。(ベトナムは厳しいのが現状だが、2014年から少しずつ緩和傾向にある)
※詳細の情報はこちら:
www.moj.go.jp/ONLINE/IMMIGRATION/ZAIRYU_NINTEI/zairyu_nintei10.html
(Photo: freeangle/PIXTA)
主なビザの種類と内容
1) 留学ビザ(日本語学校)
期間:最大2年
対象:日本語が初級(日本語能力:N5~N3)
プログラムの特徴:
・日本語の勉強をするため、日本人以外が取得する。
・「大学へ行く準備」、「ビジネス日本語/ビジネスマナー」などの勉強ができる学校も対象。
途中で他の日本語学校に移ったり、一度学校をやめてベトナムに帰国した後、再び日本語学校に留学することも可能。
◆注意事項◆
・日本語学習のためのの留学は合計2年まで。例えば、1年6カ月たって学校を変える場合、2校目の留学期間は6カ月となる。他の日本語学校に転籍する場合、1校目、2校目の学校それぞれの学校長の許可書や、1校目の出席日数/成績が必要な場合もある。
・ベトナムに一度帰国する場合、再度書類が全て必要なので手間がかかる。もちろん不合格の可能性もある。
・残りの期間がわずかで帰国した場合、2校目の学校が入学を承諾しない場合も多いが、ベトナムでN2以上を取得していれば、専門学校や大学に入学することも可能。
・途中で、【学校を変える/他のビザに変える/帰国する】場合、学費は年の最初にまとめて払う事が多く、通常は返金されないので、時期に注意する必要がある。
2) 留学ビザ(専門学校、短大、大学)
期間:学校の在籍中(2~4年)
対象:日本語学校で学んだ学生(日本語能力:N2(N3)~N1)
プログラムの特徴:
・日本語専門(語学)の勉強はしない。
・日本語(または英語)の授業で、日本人や他の国の人といっしょに学ぶ。
・週に28時間まで、アルバイトが可能。
・日本語学校からの進学や就職を希望する場合は、入学試験や就職試験などに合格する必要がある。合格後、大学・専門学校・会社の担当者がビザ変更の手続きを行う。そこで、必要な書類を準備することになる。
3) 実技実習(研修生のビザ)
期間:1年または3年
プログラムの特徴:
・日本で、給料を受け取りながら、技術を学ぶ。
・日本滞在中に他のビザへの変更は不可。修了後は、ベトナムに帰国する。
修了後、ベトナムに帰国してから、もし留学を希望する場合、お金や日本語能力に不足がなくても、通常の留学生よりも審査が厳しくなる。問題になるのは:
(1) 年齢が高いと難しい
(2) 期間は、3年よりも1年の方が比較的取得しやすい。
(3) 日本で実習する職種/業種の仕事をベトナムでしていたか。実務経験1年以上ならばほぼ合格。1年未満の場合でも合格する場合はあるが、難しくなる。
(4) 研修時の書類に、事実と違う記載がないかどうか。
(5)日本語能力がN3以上や、学歴が高いと審査に通りやすくなる。
※ESA制度:Oshin
看護や介護専門の特別な実習。3~4年日本でトレーニングを行い、その後、試験に合格すれば働くことができる。
4) 就労ビザ
期間:最初は1年~5年 その後は、更新して延長する
プログラムの特徴:
・留学し、日本で就職したい場合に目標とするビザ。
・日本の会社が就職試験を行い、内定が出たら、会社がビザ申請を行う。
5) 短期ビザ(観光、友人訪問など)
期間:15日 または 30日 または 90日
◆注意事項◆
・他のビザへの変更は不可。
・さらに長く日本に滞在を希望する場合は、ベトナムに帰国し、再度手続きを行う。
・日本人の友人または会社が招へい状を作成し、申請すると、審査が通りやすい。
・アルバイトや仕事は不可。
MANABILLAGE/ kilala.vn